2023年10月3日火曜日

【実測シリーズ】Surfgauge 試作室_ハンディな ポータブル レオメータ

 以前の投稿、

「【実測シリーズ】Surfgauge 試作室_ハンディなポータブル レオメータの提案」

にて、ポータブルレオメータの試作機を紹介させていただきました。


ポータブル機器として、より使い勝手の良さを検討し、量産試作が完成いたしました。

外観と、サイズ感は以下のような感じです。


機能と特徴は、

1)
使い勝手を考慮し、ひずみ量と周波数は、有段で設定変更できるようにしています。
側面の上方に設置しているボタンで、それぞれ数段階の切り替えが可能です。

2)
ディスプレイを本体に搭載し、
    ・弾性率(複素、貯蔵、損失)
    ・位相差
    ・周波数
    ・ひずみ量
が、表示されます。
測定しながら、リアルタイムで確認することができますので、検査などの現場使いに
適していると思います。
(弾性率のシンボルに「G」が使用されていますが、この装置は、縦ひずみでの測定の
ため、「E」に変更予定です。。。)

3)
測定子については、
 ・円板型のピストン2種(大、小)
 ・その他(ピン型、円すい型、ナイフエッジ型)
等に対応しています。

円板型のピストンについては、ピストンの断面積と荷重値から応力が算出され、サンプル
の厚みも計測されますので、弾性率[Pa]、ひずみ量[-]の出力が可能です。

その他の測定子については、荷重値[N]と、変形量[mm]から、弾性係数を[N/mm]と
して出力します。

4)
押し込みのモードと、引き上げの両モードを備えました。
押し込みモードは、材料の弾性率の測定に。
引上げモードは、塗装面などの上でそのまま測定することで、塗膜の硬化課程などを
調べることができます。

5)
弾性率だけでなく、位相差のキャリブレーションに対応しています。
レオメータを知っている方にとっては、これは気になるところではないでしょうか。
なお、完全なひずみ制御を採用しているため、変位量については、キャリブレーション
不要です。

6)
以前、紹介した試作機からアクチュエータを変更し、より小さなひずみ量の制御が可能
となりました。


動きがわかりやすいように、かなり大きな振動を与えてますが、切り取った除振パッドを
大ピストンを用い、測定している動画です。
周波数を、適当に切りかえています。



動作の確認、調整のため、いろいろな試料を測定していますが、やはり動的粘弾性の
測定は非常に興味深く、面白いです。
測定例なども、この場であげさせていただき、シェアさせていただければと思います。

主に品質検査などに活躍できるのではないかと期待をしています。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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